Steamで売ってみようと思ったら…
マンカラアプリ(マンカラナッツ)は、せっかくFlutterで開発したのだからAndroid版だけではなくLinux版としてSteamに登録してみようかと思ってChatGPTに相談していたら、itch.ioというアプリの販売プラットフォームが存在することを知りました。現在BOOTHでアプリを販売していますが、ソフトウェアのソースコードを販売している人は何人か見かけましたが、アプリを販売している人はほとんどいないと思います。でも、日本には他に適当なところが見当たらなかったので諦めてました(過去記事「野良アプリ販売始めました」参照)が、やはり海外にはこういう自由なサイトが存在するんですねぇ。日本の起業家とは一味違います。
どこが自由なのか?
かなり昔の話ですが、「広告表示を少なめにしようとして、起動時に一回だけ広告を出すようにアプリを修正」したら「起動時に広告を出すな」とgoogle playに却下されたことがあります(現在は広告の規約が変わって可能なようです)。また、「歩なし将棋」、「3三将棋」、「5五将棋」…と似たようなアプリを出品していた所為で「似たようなアプリばかり出すな!」と指摘されたこともあります。その結果ミニチェスアプリは残ったけど通常のチェスアプリはgoogle playによって削除されました。
このようにユーザーが望んでいるかどうかとは関係なしにAppleやGoogleのプラットフォーム側の都合で開発者が制限を加えられます。そこへ行くとitch.ioは開発者の都合を優先してくれます。特に驚いたのは販売金額に対するプラットフォーム側の取り分を開発者が決められるという仕様です。
AppleやGoogleやSteamではプラットフォーム側の取り分は決められていて開発者はそれに従うしかありませんが、itch.ioではプラットフォーム側の取り分を0にすることも出来るようです。0にするということは「ユーザーに対する責任は自分で負うから、仲介者は口を出すな!」ということでしょう。自分はitch.ioを応援したい気持ちもあるのでデフォルトの10%のままにしましたが、この設定を開発者側が決められるようにしているitch.io側の姿勢に共感しますし、「ここまでやるのか!」と感心しました。
アプリの登録が簡単
itch.ioではアプリの登録の際に入力しなければならない必須項目が非常に少なくて簡単にアプリを登録できます。ということで、BOOTHで販売しているアプリをitch.ioにも登録しました→itch.ioマイページ
アプリ登録にかかる手間暇はAppleやGoogleに比べたら雲泥の差です、Steamも現時点で調べた限りではGoogle以上に大変そうだなぁという印象です。
既にBOOTHのサイトで購入していただいた顧客がいますので既存アプリに関しては今後もBOOTHで続けますが、今後新しいアプリを作ることがあればitch.ioを使っていくつもりです。itch.ioで出品してみてユーザーの反応が良ければSteamに移行するという開発者も多いようですが、私なら、こんなことは起こらないと思いますが、自分のアプリがitch.ioでバカ売れしたとしたら、移行ではなく併用・併売してitch.ioを応援してあげたいと思ってます![]()
itch.ioは元々開発者が自分の作品を容易に展示出来ることを目的にサービス開始したようで、「喜んで使ってくれる人がいるかも知れないから、そういう人に届けば良い」という自分のスタンスにもピッタリあったサービスだと思っています。
アプリの価格設定についてもpay-what-you-want(望むだけ支払う方式)という形式が選べるそうです。
今後のアプリについては、この形式の価格設定を利用しようと思ってます。
ユーザーの抵抗感
ITに詳しくない人だと一律に「野良アプリ(apkファイル)は危険」なんて思い込んでいる人が多そうですし、特に権威に弱くて「自分たちの権利を守る」という意識が希薄な日本人だとitch.ioのようなサービスに対して嫌悪感を抱く人の方が多いかも知れません。先日も将棋アプリの棋桜で開発元がGoogleの審査を待たずにAPKファイルを配布したら、Twitterで「APKファイルを配布するとは何事か!」みたいに怒っている人を見かけました。Googleの審査を待たずに済むように開発元が早期にAPKファイルを配布してくれているのに、それに対して怒る人は私には理解できません。現在ではAPKファイルをインストールしようとするとGoogle Play プロテクトが自動でチェックするようになっていますし、出処が明確なファイルであればそれほど心配する必要はないと思います。もちろん開発元が用意してくれたファイルとダウンロードしたファイルが同じものとは言い切れないという懸念もありますが、SSL/TLS通信(HTTPS)が当たり前になっている現代にそれを心配するのであればネットからダウンロードするファイルはAPKファイルに限らず全て危険ということになってしまいます。
ここでは一々例示しませんが、寧ろBigTechが窓口を独占することでユーザーが不利益を被る裁判例のほうが多いでしょう(何故か日本のユーザーや開発者がBigTechに対して訴訟を起こした例は聞いたことがありませんが、海外のニュースではよく聞きます)。選択の自由があっていいと思います。
また、Mac用アプリに関してはitch.ioはネットからダウンロードした未署名のアプリでも動かせるランチャーを用意してくれてます。
ということで私もMancala Nuts Mac版をリリースしました。未署名(=Appleにお金を払ってない)なので普通ならMacPCで動かそうとすると、アプリに対して設定変更(「プライバシーとセキュリティ」項目に出る警告に対して回答)しないと動きませんが、itch.ioのランチャー経由で起動すればそういう作業をしなくても動きます。
売れるかどうかは別問題
開発者に優しいサービスであっても開発者より遥かに多いユーザーという存在にどれ程支持されるかは別問題ですし、どうやらitch.ioは開発者同士のコミュニティという面が強いようなのでitch.ioに登録したから急に売れ出すなんてことは無さそうです。ただ、10年程前私が初めてアプリを公開した頃には既にitch.ioはサービスを開始していたらしくて、その頃からitch.ioを利用していればよかったなぁと思います。





